湿布と手術の間にあるもの その1

医療トピックス

YouTubeで肩関節が専門の整形外科医師、歌島大輔氏が「整形外科の選び方ダメ医者ワースト7」という動画をUPしていました。
カウントダウンしていくと

7.「レントゲンは異常ないです」しか言わない

6.紹介状を書かない

5.ひたすら断言する

4.すぐ注射したがる

3.既往症を確認しない

2.ロキソニンを何か月も出し続ける

1.ほぼ目を見ない

ということでした。現役のやり手(30歳代後半?)の医師だけにやや抑え気味に、且つYouTubeということもあってあおり気味に言っていましたが、この7項目は日頃から患者さんを通して間接的に関わっている僕の立場から見ても整形外科あるあるだと言えます。

僕の立場から言わせてもらうと、まず 7、「レントゲンでは異常はない」問題ですが、街のクリニックでは「とりあえず(医師しか使えない)レントゲン」を撮っておこうという考えが根底にあります。

もちろんそれは大切なことですが、レントゲンで判るのは、折れている、ズレている、曲がっているなど一見して判るものから骨の棘ができている、潰れているなどの骨の状態の確認が一つ。

その他に、膝関節なら関節軟骨の厚さ(間接裂隙の幅)、腰椎なら椎間板の厚さ(椎間関節の幅)、肩関節から軟骨の状態に加え腱板の石灰化などが判ります。

しかし、レントゲン所見で明らかにここがおかしいと判るような判り易い例はそれほど多くありません。なぜなら患者さんの大部分はレントゲン画像的には年相応であったり、画像は問題ないように見えても「階段で痛い」というのを筆頭にして、「立ち上がる時に痛い」、「違和感がある」、「夕方になると痛む」など始まりは軽度の訴えで来院するからです。

逆に高齢者の画像では、これはずいぶん傷んでるなと思っても本人は特に問題ないということもあります。それほど本人が感じる痛みというのはとても微妙なものだと言えます。

ですからレントゲンで異常はなくても痛いことはいくらでもありますし、それしか言わない(言えない)医師は他の問診からの徒手検査を可能性が少ない上に面倒なので省略しているということだと思います。

6、「紹介状を書かない」 というのはそれこそ二十世紀時代の上から目線での頑固な医師によくありました。しかし現在は患者の要望を拒否していてはやっていけないのではないかとも思います。

一方、ドクターショッピングの患者も多く「何処に行っても同じですよ、行くなら行ってもいいけど私は書きませんよ」と言われる(そしてウチでそれを愚痴る)患者さんも一定数存在します。

5、「ひたすら断言する」 このひたすらというのは裏を返せば説明を面倒がっているのではないでしょうか。と同時に別の疾患の可能性を考えるのも面倒なのでしょう。

何を断言するかにもよりますが、基本的に他の疾患との鑑別の根拠、原因、治療法、予後を患者さんに説明、提示するのがただ億劫なのではないかと思われます。

〈次回へ続きます〉

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