施術者を指名できないのは誰のせい

仕事

整骨院に通っていたという患者さんが、「院長はいいけれど最近は別の若い先生ばかりだから」と言ってうちに来院しました。

紹介者なき紹介、乗り換えです。有り難い話です。直接言える人はほとんどいないようで“当たり”が来なかった日は我慢していたようです。

「若い先生も一生懸命やってくれているから言えないのよ」と有り難い思いやりですが、患者さんにそう思わせている時点で医療者としては駄目でしょう。

安価だからとマッサージ代わりに来ているような患者層ならそれでもいいのかもしれませんが、この様なことは鍼灸院ではまずあり得ません。

身銭を切って治りたい、楽になりたいと思って通っている患者さんにとっては当然この対応は受け入れられません。明らかに技術が違うのですから。

極端な例えですが、何かの手術で「(研修医も)一生懸命やってくれているから…」があり得ないように。

ですからいつも、安くない現金を払って通ってくれる患者さんの期待を裏切らないように、自分を誤魔化さないようにと気持ちを引き締め一人一人の患者さんに精一杯向き合っています。

・・・とは書いていますが、昨年も、数回の治療でもほとんど改善せず次回の予約をキャンセルした後に救急で入院、手術となった患者さんの奥様が後に治療に来てその顛末を教えてくださいました。

結果的に重症度を見誤った不手際をその場で謝罪しましたが、それも夫婦で来院しているというある程度の信頼関係があったので教訓として結果をここに書けますが、冒頭に書いたことと真逆のことも十分にあると思っています。

日々このように自分を戒めながらこの治療方法、手技、刺激量でよかったのか、そもそもこの症例は本当に鍼灸に適応しているのか等々を吟味しながら症例に臨んでいます。

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