デジタルデトックス その1

日常生活

前回は、テレビを本気で見る年代、層の危険さを述べましたが、ではテレビを見ない層はどうなのでしょうか。

そういったテレビを見る層を冷めた目で見ている若年層やテレビを見ない層ですが、実はこれと同じようなことがスマホによっても引き起こされているのではないでしょうか。

ほんの少しの時間があるだけで気になってしまい、知らず知らずのうちに常に履歴によって提供された受け身の情報によって(自分で考えて自ら情報を得ているつもりが送り手に)コントロールされているということでは結果はテレビと似たようなものかもしれません。

アルゴリズムによって自分用に選別された興味あるであろうニュース、コンテンツに満たされているということです。

これはある意味心地いいのかもしれませんが、コンテンツによっては自分で考え情報を取捨選択する思考や技術が衰えることに気付かないままそれが日常になり時が過ぎて固定化されてしまいます。

テレビを大衆迎合の偏った情報でオワコンだと笑っている人もまたスマホ、パソコンの向こう側のAIや膨大なSNSなどのネガティブな情報にある側面ではコントロールされているのかもしれません。

デジタルデトックスという言葉があります。

いつでもどこでも手軽に手に入る情報は、いたずらに興味をそそるだけ欲望を刺激するだけのどうでもいい話題、ニュースにあふれています。

そこから一定の距離をとって自分の心、精神状態を落ち着いた穏やかな状態で過ごす工夫が大切ではないかと思います。

患者さんによっては治療中にベッドの下の脱衣かごの中からSNSの着信音が何度も鳴ったり、ブルブルしているのがわかります。

それだけたった小一時間の間でも外部からの刺激が加わり続けているのです。

枕元(手元)にスマホを置いて着信があるとチェックしている人もいました。

その人は常連の患者さんでたまたまリモートワーク中に治療に来ていたのでこの時はしょうがなかったのかもしれません。

しかし、これでは正直なところ治療効果はかなり落ちるだろうと思いました。

何しろ日常のストレスフルな状態、交感神経が亢進した状態を可能な限り無にして心身共に弛緩させることで痛みや辛さを取り除こう、軽減しようとするのが鍼灸治療の目的の半分と言ってもいい位なのですから。

昭和の人間の私から見れば少しの時間があればすぐスマホを手に取る人が多いのには驚くばかりです。

電車でもかなり多くの人が、歩いていても、自転車に乗っていてもスマホを見ている人が結構いるのです。人と会っていてもお互いが無言でスマホを見ています。

そこまで少しの時間を惜しむように何を見る必要があるのでしょうか。

もちろん一言にスマホを見るといっても勉強のためだったり仕事のためだったりという場合も多くあるので一概に否定するわけではありません。

しかし起きてから寝るまでのほとんどの時間を他人の発言、不安や興味をあおる刺激に反応し、また自分の発信に対する周りの反応を気にしていることが身体(特に脳)に与え続ける、少しずつ堆積する実は深刻な悪影響に気付いていないのではないかと思うのです。

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