男は大昔からつらいのです

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通常、「産後うつ」というと当然女性の事のように考えられますが以前、“父親の産後うつ『パパだってつらいんです』“という番組があったというのを、まさにその様な状況にある患者さんが教えてくれました。

今まで自由気ままに独身生活を謳歌していた二人が結婚し、楽しく二人で暮らしていたところに全く空気を読まない家族が増える。

女性は恋人→妻→母となりその自分への対応の急速な変化に男は立ち尽くすばかりで、同時に夜泣きによる睡眠の度重なる中断にやり場のない理不尽さを感じるのです。

「おちおちゆっくりビールも飲めませんよ」と。まさか奥さんにそんなことも言えないのでちょっと一杯ひっかけるお店が恋しいのだそうです。

動物としていい子孫を残すことが唯一無二の生きる目的であり、その遺伝子プログラムは21世紀の現代社会でも何ら変わりはありません。

より良い、強い遺伝子を選択し残すためにオスを引きつけ選び妊娠し子供が産まれたら子供を命がけで守り育てる。人間に限らずメスは徹底しています。

子作りにリスクとコストの低いオスはメスの変わり様に戸惑いつつもやはりオスなりに頑張ってメスと子供のために一層頑張ってお仕事をするのです。

我々の身体の中にも子孫のため(子供のため)に犠牲を払っても、というプログラミングがあるので、親はそのことを当たり前だと考えます。いや、それこそ考えもしません。

子供の事より自分の欲望を優先するごくごく少数の人は事件になりニュースで報道されたりしますが、世の中の圧倒的大多数は自己犠牲のもとに子供を守り、育てます。

本能として当たり前なのですが子供の事が全てになった奥さんに対し、男も遅まきながら切り替えなくては駄目なのです。仕事で大変でも家に帰り父としての役割を果たすことが逃れられない社会環境になってきています。

共働きが標準となり、賃金の男女差も是正されてきた中で、家事を分担するのもごく普通のことになってきています。

オスは子作りのリスクとコストがメスに比べて圧倒的に低い分、その代償としてメスに選択され、その後も意識的無意識的にかかわらず支配されるのです。

でもそれでいいのです。

参考:『女と男 なぜわかりあえないのか』 橘玲 文春新書

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