甘く危険な飲み物 ペットボトル編

医療トピック

ケアマネジャーや訪問看護師の紹介で患者さんを訪問して鍼灸治療もしています。

脳梗塞後の腰痛で治療を依頼された一人暮らしの70歳代女性の居宅を訪問した時にテーブルに何本かの500mlのペットボトルがありました。

この患者さんはそもそも糖尿病の既往があり脳梗塞の再発を防ぐためにも血管を傷める高血糖、特に(急激に血糖が上がることが血管へのストレスが強いとされる)血糖スパイクに気を付けなければいけません。

一食は宅配弁当で他は生協の宅配なのですが昼間は菓子パンがテーブルに置いてあることがよくあります。

日課にしている散歩のついでに近所のコンビニで買っているとのことです。

そこまで厳格に食生活を管理しても生活自体の楽しみが無くなってしまっては意味が無いので特に指摘はしないのですがやはり甘い飲み物だけは見過ごせないのです。

食べ物は糖といっても糖質(炭水化物)や糖類(≒砂糖)などありますが食べ物であればそんなに食べられるものでもありません。

また、炭水化物だと消化と吸収にそれなりに時間がかかるので血糖スパイクという観点でも精製度合い(グリセミック・インデックス=GI)によってはそれなりに気にしなければいけないのですが、ダイレクトに消化なしで腸で吸収される飲み物(砂糖)の比ではありません。

いつもは水やお茶だったようなのですが“ジュース”は見逃すわけにはいきません。

本人が言うには「1日分のビタミンが入ってるって書いてあるからいいと思って」と言うとおりビタミンが数種入っていることを強調するラベルでした。

しかし原材料名を見ると、「糖類(砂糖、果糖ブドウ糖液糖)、果汁」(果汁も糖分が多い)・・・です。

栄養成分表示を見ると糖類が100mlあたり8.3gとあります。ちなみにそのペットボトルは600mlなので入っている糖分は約50gです。

角砂糖だと15個がペットボトルに溶け込んでいるということです。なかなかの甘さです。しかし冷やせばそんなに甘いという感覚がなくなってしまうのです。

水分補給と思われているポカリスエットですらペットボトル1本(500ml)に角砂糖11個相当の糖分が入っています。

こう書くと糖質が悪者のように感じられますが、換算すると茶碗1杯の白米150gでも糖質53gですから角砂糖16個ということになります。

一般的に食事から採る総エネルギーの55~65%は炭水化物から、となっていますから一概に炭水化物(糖質)を悪者にするのは正しくないのですが糖類(≒砂糖)をダイレクトに摂取するのは良くないということです。

もちろんこれが健康診断などで血糖について指摘されたことのない方なら全く問題ありません。

仕事や運動などでエネルギーを消費している、つまりその方の体の中で食事と血糖の収支の折り合いがついている、インスリンがしっかり対応してエネルギーとして使っているもしくは体に蓄えているということだからです。

しかし注意しなければいけないのは特に糖尿病と言われている方は当然ですが、血糖が高い、HbA1cが高め(6%台)と指摘されている方で、この層は決して糖類の入っている飲料を気軽に飲んではいけないのです。

そういう方はわざわざトクホ(特定保健用)のお茶を飲む必要はありませんが飲料はとにかく糖類の入っていない水かお茶、コーヒーならブラックと徹底することをお勧めします。

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