リリカ、タリージェはライバルか

初めての患者さんには必ず服薬の確認をするのですが強い痛みの患者さんに4,5年前はプレガバリン(商品名リリカ)、最近ではミオガバリン(商品名タリージェ)がよく出されています。

僕の鍼灸院は患者さんの訴えの約半数が整形外科領域なのですが、常連の患者さん以外は鍼灸治療が第一選択ではなく「病院行ったけど今一つなので」というパタンもよくあります。

鎮痛剤と言えばロキソニン等のNSAIDsやセレコックス(COX-2阻害薬)などが選択されていますが、これらは胃や腎臓に負担がかかるので特に前者は長期間の投薬は避けられます。

強い座骨神経痛などの神経根症を訴える患者さんにはリリカやタリージェが定番です。
更に痛みが強い場合はトラムセットがよく使われているようです。

最初にトラムセット(トラマドール+アセトアミノフェン)を知った時はオピオイド!(麻薬)と思ったのですが、そうではなく。


比較的副作用(主に便秘と眠気)も少なく、その後も何人かに処方されていました。

リリカ服用の患者さんでは、大腿部の痛みが鍼灸治療でもコントロールできず薬を増量されてしばらくして救急で冠動脈カテーテル治療という患者さんがいました。

もともとの既往症もあったのですが、心疾患のある方は要注意だと思います。

高齢のこういった患者さんには鍼灸治療も長期間を要します。処方も長期化しがちで、それを見るとそれだけ整形外科でも苦労しているのだと思います(他に出し物がない)。

神経根症の原因は腰椎、椎間関節、脊柱管やその周りの軟部組織などにあるため薬のみで解決できるような軽症の方はなかなかいないからです。
切れ味のいい薬で一時的に軽快しても体調、気候の変化などで再び出現します。

リリカ、トラムセット、タリージェはライバルでもあり治療時間を稼いでくれる仲間、同志でもあるのです。

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