ストレスとアトピー性皮膚炎

仕事

40代前半男性。個人で小さい居酒屋を経営。初回は顔面神経麻痺で来院するようになり、不眠、下痢など全体的に体調不良で再来院しました。

うつ伏せで皮疹が気になります。特にこのところ(5年前の夏の話です)ひどいとのこと。アトピー、アレルギー(喘息、鼻炎)の既往はないとのこと。

アトピー性皮膚炎は現代医学的にはIgE抗体産生亢進、皮膚バリア機能低下、アレルギー機序、ドライスキンなどが絡み合って発症するといわれています。

暑い厨房で特に汗の溜まりやすい肘窩部、膝窩部に皮疹(紅褐色調の苔癬化)がひどくなり色素沈着も著明。本人は「あせもです・・・」とか言っていたがこれは慢性湿疹の症状です。

東洋医学的には常に心身のバランスの崩れを頭に入れるので、体調不良に至る大元の原因と対策を考えて提案、治療をします。心身を中心にライフスタイルのコンサルはしていますが経営コンサルではないので居酒屋経営については踏み込めません。

その後、来院することはなく最近、街で偶然お会いしました。
元気そうだったので少しの間立ち話を。

自営の居酒屋の状態が悪く結局店を閉めたこと、しばらくしたら身体の不調が消えたこと、以前ホテルマンだったこともあり後輩に紹介してもらった小さなホテルの夜間フロント担当のアルバイトをしているとのことでした。

仕事ぶりが認められて支配人に社員へ登用の提案を受けたがそれを断って同じように働いていることなど・・・。
「もう責任がかかるのいやなんですよ」と。「一人で暮らすには何の不満もないですしね」とも。彼は独身で数年前に両親を看取っていました。

このような状況でホテルの仕事(シフト)も減っているのですが貯えも少しできて、独身でもあり何とかなっているようです。

彼なりにいろいろ経験し、選択をしていい結果を導いているのを聞いていて嬉しく思いました。
以前より少しふっくらして見えましたが血圧、血糖、コレステロールに問題無いそうなので何も問題ないでしょう。

別れ際に「またそのうちにお願いします」と言っていましたが、それはきっとずっと先になりそうです。

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