他人と比較しないこと、無視すること

日々患者さんに向き合っていると、社会生活や仕事での競争の中で頑張っている過程であふれている情報にさらされているが故にそれが心身の大きな負担になっていることに気付かされます。

例えばボーナスが支給されたと聞くと、その金額と自分のを比較して一喜一憂する。知らなければ何も不満はなかったのに。SNSで何を書かれたと気にする。悪意のある人や過激な人の言いっ放しの言葉を気にする。

こういう人は基本的にいい人、優しい人、そして気力、体力も低下気味の人が多いので、その多くに反応して自分で日常のフラットな心持ちを乱してしまいます。

何事も他と比較しないことです。比較しなければ何の葛藤も生じません。自分の事だけに集中する。そうすれば自ずと欲少なくして足るを知るという感覚が身につきます。

他人の言動にも惑わされないことです。先日もオフィスで特定の人の言動が気になって集中できなくてイライラして挙句に体調不良という女性患者さんが来ましたが、聞くまいとすると逆に聞いてしまう不安定な精神状態、心持ちが根底にあります。

仕事に集中できればいいだけの話なのですがこれがなかなか。雑音は無視がいちばんです。

自分に対する誹謗中傷も無視が一番だと思います。無視し続けるにも体力が要るのですが、脱力して右から左です。

何の考えも努力も無しに簡単に相手にネガティブな影響を与えられるのが誹謗中傷です。

それに反応するとその程度の相手と同じレベルにまで下りていくことになります。それに反応すること自体が無駄、無益なことです。

怒りも同様に無駄なエネルギーです。人に惑わされず自分が思う道を行きましょう。それがいちばん自然で、精神的に揺るがず、健全なのは言うまでもありません。