妊娠初期の発熱

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ある日の夜に妊娠初期の奥さんが熱を出したので「何とかしてもらえませんか・・・」と御主人の狼狽気味の電話がありました。解熱薬、風邪薬は胎児への影響が恐くて服用できないので鍼灸で何とかならないかと云うものでした。

この患者さんは少し前の妊活ではお役に立てた(かもしれない)のですが・・・様子を見た方がいいですと答えました。東洋医学的に言うと身体が熱を出そうとしているのだから出せばいい、というかそれが身体の反応だからそれに任せるのが建前上は自然なのです。

基本的には妊娠初期はそのまま高温期が続くので人それぞれですが、身体にとっては異物を受け容れる為に免疫力が落ちるので風邪もひき易いと言われています。微熱どころか38度がしばらく続いたという人もいました。

妊娠初期にかかる風疹はもちろん、インフルエンザ、溶連菌感染の発熱には注意が必要ですがもともと少し体温が高めの妊婦とお腹の赤ちゃんは風邪の熱でどうのということは基本的にありません。

風疹は子供を持とうと思った時に夫婦で母子手帳などで予防接種歴を確認しておくべきことです。不明の場合は風疹抗体検査をして、抗体がなければMRワクチン接種です。この場合はこの後2か月は避妊する必要があります。

結論から言えば、心配せずに回復に努めて頂きたいというのが本音です。今、この辛いのをどうにかしてほしいということであればいろいろやることもできますが、手間と費用を考えたら経過を待つのが得策だと思います。

40度以上なら江戸川区医師会(西瑞江5丁目)の夜間急病診療所(21:00~6:00)の受診を、39度台なら翌朝の内科か産婦人科受診を勧めました。

電気設備会社勤務、CAD使用で頚肩部の凝りで来院していた30歳代の患者さんは、毎日飲み会が続いていたこともあり「二日酔いが治らないなぁと思っていたら悪阻(つわり)だった」という話を後でしていました。でも母子ともに健康でした。

脳梗塞後のリハビリとして鍼灸+運動療法(操体法)をしていた当時70歳代の女性はその昔、悪阻がしんどいと言ったら御主人にハッカの煙草でも吸っとけと言われて煙草で悪阻に耐えていたというスゴイ話を聞いたことがあります。ちなみに息子さんはワセダ出の一部上場会社のサラリーマンでした(結構な喫煙者でしたが)。

このように案ずるより産むが易しなのです。不安にならず経過するのを待ちましょう。

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