承認欲求のワナ 眼瞼けいれん

仕事

一人で仕事をしていると無駄なことの対応に時間を取られるのが苦痛に感じます。その一つが患者さん以外のいわゆる営業の電話です。

21年前の開業当初はNTTへも(タウンページに載るので)事務用契約をして広告も出していましたが、効果がないどころか営業の電話しかかかってこなかったので、1年で広告はもちろんタウンページ掲載(事務用契約)そのものもやめました。

毎月の基本料も住宅用契約で安くなり、番号案内すら拒否したので余計な電話も鳴らなくなりました。結局、後期高齢者に向けての江戸川区三療券と口コミで患者さんが増えたのでひっそりやっていても全く問題になりませんでした。

江戸川区産業振興課のサイト(えどがわ産業ナビ)が出来たというので江戸川区三療券を扱っていることもあり参加しました。そうしたらまた営業の電話が時々来るようになりました。HP作りませんかというのは以前よくあった判りやすい営業。しかし、カモフラージュも年々巧妙で阿川弘之ではありませんが「結論から言え!」と言いたくなる電話が増えてきました。

「NTT」や「NTT正規代理店」をやたら強調して「怪しい勧誘業者に注意してください」と教えてくれるのかと思ったら回線を売りつけようとする業者。そしてある日「産業ナビを見た出版社で〇―プラスというビジネスサイトをやっているのだがお宅様のような楽しく仕事をやっている事業者を取材紹介したいのですが」と電話がありました。

何かのセールスかとも思いましたが、「よく仕事が楽しいと解かったな」と感心してしまいました。もしくは気にしたことなどありませんでしたが承認欲求が刺激されたのかもしれません。

電話口で言われた通りのサイトの事業所紹介を見てみると株式会社や歯科医といった現代的なオフィスの事業者ばかり。相手も取材を渋る僕に粘っていましたが「でもウチなんか治療室は四畳半ですから」と言った途端に「あ、今回は遠慮させていただきます」と。

変なキモチでそのサイト名でググってみると取材商法というからくりの指摘が続々。かなり微妙なスポーツ芸能人が取材と称して訪問し、少しのインタビュー。事業所紹介の記事を書いてもらって月3~4万円で年間4~50万円程度。HPへの掲載料という形でお金を払うという商売だったのです。わかりにくい。

いくら楽しく充実した仕事をやっていても40万円を払わないとダメなのです。出版社、取材という言葉で騙されてしまい誰も見ないサイトに40万円の広告料を払っている得意気なポーズの経営者が少し気の毒に見えました。

以前ホリエモンが「いまどき電話で営業してくるような非効率な業者に仕事を依頼しようと考える人間がいるとでも思っているのか」と言っていましたが僕も同感です。電話の営業から商談することはあり得ません。

息もつかせぬ流暢説明型、注意喚起型NTT代理店方式、取材商法など、新しい手法を考えているのでしょうが正面から商売をしていないという忸怩たる思いは本人たちが一番感じているのかもしれません。それともそれが仕事というものだと自ら納得させているのでしょうか。

次の日、起床時より右下眼瞼けいれんが発症しました。眼瞼けいれんというと厳密には閉眼が生ずるものを言うのでこの場合はジストニア、正確に言うと眼瞼ミオキミアというのだと思いますがピクピクと不随意的な筋収縮はそれなりに気になります。間欠的で夕方には消失していましたが原因は前日のこれでしょう。

超平凡で静かな日常を送っていると、この程度の非日常的な感情の変化、怒、喜、思、憂、恐などのストレスがこうしてわかりやすく身体症状として出現するのです。

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