自転車で患者さん宅を訪問して20年以上経ちますが最近になって電動アシスト自転車(以下電動自転車)の増加に改めて気付かされます。
これは高齢者の電動自転車をイメージさせる日本だけではなく世界的な流れの様で2023年から2030年まで金額ベースで毎年15.6%もの成長が予想されています。
日本でも(フル)電動自転車(=原付自転車)と電動アシスト自転車は法律が違うようにその国によって基準が違うのですが何しろ従来の自転車とは別の乗り物と言える位です。
実績ベースでも日本ではここ10年で80%近く増加しています。これだけの普及の伸びには様々な理由があります。
特に18年前の2008年にアシスト比が1:1だったのが1:2に拡大したことで非力な女性が子供を乗せて移動する手段や高齢者の足として急速に日常生活に浸透しました。
つまり1の力で踏んでも3の力で走り出してくれる訳です。アシストの力は時速10キロまで3倍で徐々に減って時速24キロになるとアシストが無くなってしまうというシステムです。
このスタート時のオートバイの様な走り出しと加速、坂道でのトルクが電動自転車に乗ると普通の自転車には戻れない理由です。とにかく楽ですから。
国内の販売数は2022年までの10年間で79.5万台です。この10年間で全自転車の事故件数は25%減っているのですが、電動自転車の事故件数に関しては真逆で60%以上も増加しているのです。
自転車の事故の総数の減少傾向と逆相関しているところに安全性に関して大きな問題があることが考えます。そしてこれからも増えていくと思います。都会の街中でスピードが出すぎなのです。
この電動自転車の事故増加のデータでは運転者の年齢は判らないので、もしかしたら高齢者が多いのかもしれません。しかし、あくまで個人的な感覚としては子供乗せ電動自転車のマナーの悪い乗り方も気になります。
たまたまなのかもしれませんが逆走(右側走行)が多いのです。当然ですがこちらは左端を走行するのですが向こうも右端を譲らずぶつかりそうになり、その時に「右に曲がるから右側を走っているのだ」と言われたことが複数回あります。
道交法上の軽車両であるという意識など全く無くまるで歩行者の思考です。後ろに乗っている子供には何の罪もありませんが・・。
スマホを片手に乗っている恐れを知らない高校生もよく見かけますが子供乗せ電動自転車でもいるのです。
区内の生活道路もしくは歩道の20キロといえば結構なスピードです。軽い力ですぐスピードが出てしまう電動自転車の利点が却って気のゆるみを生んでしまうために危険なのです。あまりに楽すぎてスマホを見たくなるのです、見てしまうのです。
高齢の電動自転車利用者は余裕がないこともありスマホも見ませんしスピードも出せません。若い運転者は余裕があるので余計なことをしてしまうのです。
これと同じことが花粉症などアレルギーの発症でも説明ができます。
寄生虫がいるとアレルギーが発症しない、公衆衛生が整っていない国、地域もしくは時代にはアレルギー疾患の患者が少ないというのは以前から言われていました。
実際、自己免疫疾患であるⅠ型糖尿病では寄生虫により発症が抑制されることが動物実験では証明されていますし、アトピー性皮膚炎によく効く最近の薬(JAK阻害薬)は免疫を抑制する薬です。
免疫が様々な細菌や寄生虫の対応に忙しいので過剰反応(アレルギー反応)している暇がないという考え方と、寄生虫に関していうと腸内の細菌叢をコントロールしているので過剰に反応しないのだという説もあります。
いずれにせよ体を守るために備わった大切な働きにも外敵としての寄生虫、細菌等がいない、少ない場面では免疫機能が過剰に反応してしまったり自分自身の組織を異物(外敵)として反応(炎症化)してしまうといういわば余計なことをして患者さんを苦しめているのです。
単純に説明しましたが実際には遺伝的素因を含め生活習慣上の素因など複雑に絡み合って発症しているようで未だにはっきり解っていない部分が多いというのも事実なのです。
今月からの改正された道路交通法の施行で自転車マナーが向上すればいいのですが。



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