宣伝しない治療院

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地方に引っ越すことになった30歳代の主婦に「どこか鍼灸院を紹介してもらえませんか」とお願いされたことがあります。また再婚して隣県に引っ越す女性にも同じように聞かれましたが応えられませんでした。

区内で気心の知れた仲間の何人かでさえ人柄は保証できますが施術方法は全く知りません。ですから、「ごめんなさい、自分で探してください」としか言えません。

治療で求められているものは患者さんの訴えに応えることに尽きるのですが、そのアプローチが同じではないのです。

以前に書きましたが昔は殆どが紹介の患者さんで成り立っていたので、当然そういうものだと思っていました。しかしインターネットの時代になり、ホームページでアピールが可能になりスマホの普及とともに集客の様相が一変しました。

今では鍼灸より整体をメインにしている友人などは患者さんの殆どはスマホで見てきた患者さんだと言います。

患者さんのクラスタ、層は鍼灸専門の僕とは全くと言っていい位違うのですが整体はネット広告無しでの集客は無理だと言っていました。

しかし、僕よりも断然売り上げのいい鍼灸師の知人の何人かはHPすら作っていないか、指名して検索して見つかる程度のHPです。

その患者さんの多くは当然ウェブサイトなどで治療院を探さない層であり、その治療実績で人脈(口コミ)が続いていくという理想的な経営状態です。

基本的に多くの業種において最大の悩みの種は新規顧客の獲得をどのようにしたらいいのかということにあります。

どんな業種でも新規の獲得に力を入れなければ毎年20%ずつ顧客が減少していくと考えられていて、その強迫観念とともにそれを補う(昨対100%以上にする)為に少なくない資金を投入して常に広告を打ったり新製品を出したりするわけです。

それを顧客自ら無報酬でやってくれる口コミはこんな有り難いことはなく、そのビジネスモデルで回せているのが特別なHP(SEO、MEO対策など含めて)を持たなくても新規患者に苦労しない、つまりそこら中に営業マンがいる、技術を支持する患者さんの多い治療院です。

必死にHP検索で競わなくてもいいもう一つの要因として、そういった治療院は個人経営なのでキャパが小さい分、ランニングコストが少ないということがあります。

逆に言うと高い家賃(駅近など)、人件費(人を雇っているもしくはオーナーが別にいる)、広告費などというコストの条件がそろってしまうと、患者さんが集まれば何の問題も無いのですが、そうでなければ尚更ウェブから新規を集めなくてはという状態になるのです。

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