卵は一週間に6個まで

医療トピック

【毎日卵を2個ずつ1年間食べてみたら】を少し前に書きましたが、実はその1年間のトライアル中に読んだ「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」津川友介著 東洋経済新報社(2018年4月初版)にその答えが出ていたのです。

その第3章「身体に悪いという科学的根拠がある食べ物」の章末で “卵は「1週間に6個まで」“ というタイトルで2013年のメタナリシス(関連する複数の研究論文をまとめて導き出されるより精度の高い結論)によると以下のことがわかっています。

『卵を1日1個以上食べたグループは、ほとんど卵を食べない(1週間に1個未満)グループと比べると、2型糖尿病を発症するリスクが42%高い』

『卵の摂取量と心筋梗塞、脳卒中、およびこれらによる死亡との間には有意な関係はない』

『しかし、糖尿病患者に限って解析を行うと卵を1個以上食べるグループはほとんど卵を食べないグループに比べると、心筋梗塞や脳卒中によって死亡するリスクが69%高い』

『2008年に発表された別の研究においても卵を1日1個未満しか食べない人たちと比べて、卵を1日1個食べる人たちでは28%、1日2個以上食べる人たちでは64%も心不全を起こすリスクが高いことが明らかになっている。この研究では、卵の摂取量が1週間に6個までであれば心不全のリスクは上昇していなかった』

つまり、卵は食べない方がいいが食べるなら1週間に6個までという結論になるのです。僕の体を張った1年のトライアルでしたが複数の論文の科学的根拠を自ら裏打ちすることが出来て良かったと思っています。

やはり卵の1日1個以上の摂取は脂質異常症(中性脂肪上昇)→動脈硬化の進行(高血圧)→心疾患の発症という経過のアクセル材料となっているようです。

メタアナリシスの2型糖尿病発症のリスクに関してはコントロール群がほとんど卵を食べないグループなので卵がどうというよりも、やはり卵を1個以上食べているグループは全体的な食事量も多かった結果なのではないかという気がしています。

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