テレアポさせる会社はブラックか

仕事

仕事中に時々セールスの電話がかかってきます。NTTの関連会社を名乗る何かとか、電気料金を安くしないかとか、福利厚生の患者さんを紹介するシステムの会社からなどなど。

また一人暮らしの患者さん宅に訪問治療に行くと、ほんの30分程度の滞在でも電話に代わりに出てみると、何か不要なものはないか、畳を張り替えないか、外壁を塗り直さないかなどの、いわゆるテレアポです。

しかし顧客名簿があるならまだしも、ある程度の年齢や属性のリストはあるのでしょうがそれでも当てずっぽうに電話して商売として成立しているのでしょうか。

しかも個人用の電話はこれからますます個人情報としてクローズされますし、まともに事業をしている事業所ほどセールス=即切りの対応になっていくでしょう(電話で営業をする時点で終わっています)。

営業力をつけるため度胸を付ける為という名のもとに新人に飛び込み営業を研修でさせるという会社もあったようですが、リアルに顧客獲得の方法としてそんな手段を選択せざるを得ないような会社で働きたいと思うでしょうか。

そもそも情報発信が手軽に安価にこれだけ可能になった時代においてもそんなことでもしなければ売ることができない商品自体、商売自体どうなのかという話でもあります。

仕事は本来、相手から頼まれてするものです。

例えば歯科医院がテレアポしてきたとしてもそんな歯医者には絶対行きたくないでしょう。ですから常に新規を獲得したいという歯科医院からすれば相手から求められるために見栄えのいいホームページとSEO対策に力を入れるのでしょう。

テレアポする方も望んでいない相手にいきなり電話して買ってくれと言う訳ですから相当にメンタルが強いか相手の気持ちなどお構いなしでなければできません。

実際、それでメンタルをやられかけた経験があるという患者さんもいましたが、その人は研修の一環だったそうで何とかやり過ごせたそうです。

以前、『督促OL修行日記』(榎本まみ 文藝春秋)という新卒で入った信販会社で督促のコールセンターに配属されてメンタルをやられかけるも独自のメソッドを開発し、成績トップになった女性の本を読んだことがあります。

仕事は似ていますがこちらの場合は債権者ですから正当な当然の行為です。求めていない知らない相手にいきなり電話をする上記の例とは全く質の違うものです。

電話の相手がそれぞれに訳ありの延滞者だからこそ著者は相手の立場になって一緒に考え結果的に自分にしかできないのだというやりがいに変わるのです。

テレアポをさせる会社がダメというよりも、これ以上思いつかない程効率が悪く且つ、やる気をスポイルされるテレアポという手段を選ばざるを得ないその商品に問題があるのではないかと思うのです。

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