以前に「取材商法」というのに騙されかけたことを書きましたが、ここ一年くらいでまた新種の勧誘電話がかかってきます。
基本的にブログのみでネット広告などしていないのでどこで調べたのかわかりませんが、鍼灸院などの名簿があるのかもしれません。
電話の内容は、法人の福利厚生として鍼灸治療を望んでいる患者を紹介するので登録料的なものを払えというビジネスらしいのです。
そういう仲介業のサブスク型手数料ビジネスモデルであるということを理解するまでに話が回りくどく、先方もその辺ははっきり言わないので早く結論を!という感じです。
二回目の業者の電話では「福利厚生」というだけで断れるようになるのですが最初は判りませんでした。
集客に苦労していないこと、そのためHPも作ってないことを伝えるとあっさり引き下がってもらえます。
やはり自前で集客できないとネット広告や検索上位表示を求めて継続して安くないコストがかかり続け利益率を下げます。
またそうやって集客した患者さんですが、経験から言うと一人当たりの来院コストが高い割には紹介で来院する患者さんに比べ格段にリピートの度合いも低くなります。
しかし店舗家賃など固定費の高い法人格の整骨院併設の鍼灸整骨院といった営業形態では常に新規患者を求め続け頻回の来院を呼びかけるというプレッシャーがあります。
それが好きで成功し手広くやっている知り合いもいますがそれは私の求める治療業とは全く違うものです。
営業業種、治療方法など(同じ鍼灸治療といっても)別物になるので当然患者さん側のクラスタも違ってきます。
それは施術者との相性のようなものもありますし治療に対するビジネス感覚も関係してくることです。
大きく違うのは鍼灸専門の治療院でいえば、保険収入が基本にある鍼灸整骨院と違って現金による治療が大半になることです。
だからというわけではありませんが一人一人の予後の予測、施術、結果により深く関わることになります。
また鍼灸専門の治療院となると客付きも悪いのでまず自宅開業など固定費を抑え、半年~一年くらい売り上げが無くても生活できる金銭的余裕が必要でしょう。
もしくはそれに耐えうる副業(類似業に勤務など含む)をもって始めるのも選択肢としてはいいのかもしれません。
ちなみに私は自宅開業というか逆に治療室を自宅として最初の1年間は寝泊まりしていました。
紹介は長年で獲得した患者さんたちの信頼による口コミが財産になります。何しろ嘘がありませんから何とも有り難い無料の営業マンなのです。
それに加え私個人と治療内容を信頼して患者さんを紹介くれる看護師とケアマネジャーの存在もこれまたかけがえのない大きな財産です(こちらは医療保険での訪問治療が中心です)。
広告、発信にはコストのかからないSNSが中心になっていくと思います。しかし個人事業のキャパシティにおいての基本は経費、固定費のかからない口コミが基本中の基本であり、それは同時にかけがえのない財産となるのです。
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