自己肯定感ありやなしや

仕事

肩から背中に張りが強くなると治療に来る40歳代団体職員。元々はぎっくり腰で来院していました。

前々職は土地活用不動産関係のブラック企業でしたがパワハラで転職。

その患者さんがNHKのドラマ「正直不動産」を見ていて、あれは民放で絶対にできないドラマですよと言っていました。

不動産のスポンサーはもちろんつかないだろうし保険会社のスポンサーもつかないだろうと。

ウソばかりで成績を上げてきた主人公があるきっかけでウソがつけなくなったという設定です。

思わず本当のことが口をついて出てしまい成績が落ちますが、事実を正直に顧客にアドバイスし、めでたしという話らしいです。

というのでYouTubeのNHKの番宣動画で何本か見てみましたが、不動産業界の闇、タブーを超えて本音を思いっきり言ってしまうというところに水戸黄門的スッキリ感があるのかもしれません。

この患者さんは今はやりがいを感じているのですが以前の不動産関係の仕事を回想して、新卒で入ったためにそれが異常だということが判らなかったそうです。

デメリットは決して言わず相手が望んでいない商品を売りつけているというストレスとそれを強制されるパワハラによるストレスに嫌気がさして転職したのです。

お金のためだけに嫌な仕事をしている人、無理をしてストレスを押し殺して仕事をしている人を治療していて切なくなるのは、そうまでしてその仕事にしがみつかなくてはいけないのかという気持ちになるからです。

お金のため、家族のため、ローンがあるからと嫌な仕事を続ければ続けることはできるかもしれませんが長い時間をかけて心や体に負担をかけ続けダメージを残し早晩破綻します。

その仕事が「好きではないけれど食べていくためにしょうがないでしょ」という患者さんも当然ながら何人も(こちらの方が多数派?)来院しますが本人がそこを理解、納得してやっている分には全く問題ありません。

何が違うかというと、パワハラなど人間関係のストレスが無い事、相手にとって価値のある商品、サービスを提供していること、つまり自分にウソをつかない仕事ができることだと思います。

正直不動産ではありませんが自分が一番わかっているのです。人を欺いていないこと、社会の何かに役立っている、正しいことをしていると思えること。

これはイコール自己肯定感ということだと思います。読んで字の如く自分でこれでいいんだと思えるかということです。

自分がいいと思えればそれで十分ですし、頑張っていけるのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました