お金を貯めた理由は「自由に生きる為」とFIREしているユーチューバーが言っていました。お金に代りに働いてもらう(投資で運用しキャッシュフローを生み出す)ことで自分は好きなことをして生活できるということらしいです。
旅行したりYouTubeで発信したり何かをしたい時にストレス無く、つまり我慢や躊躇なしにお金と時間を使えるということが貴重なのだとのことです。
そのロジックで考えると僕自身がお金を貯めるモチベーションが低い理由が判るのです。
個人事業主やマイクロ法人の多くは好きで仕事をしている人が多いと感じます。何故なら強制されることなく自分で立ち上げ、始めた仕事だから。
ただ、給料の保証も有給休暇も退職金もありませんし、休んだ途端に収入がストップすることも多いでしょうからかなり不安定であるとも言えます。
しかしやっぱりその仕事が好きだったり、得意な業種だったり、天職と思っている人も多いのかもしれません。
ですからその時点でFIREした人と同じ様な精神状態で自由にやっているのです。
お金がたくさん有るか無いかを別にすれば、雨風がしのげて食うに困らず自由にやっていてそれでいて人に喜ばれるということでかなり充実しているのです。
患者さんの中にはかなりの金額を稼いでいる人がいるのですが(仕事の話をすると分かります)全く疲れ切っていて「どうなのよ」と思う人が時々います。
長い労働時間で強いストレスにさらされ、その対価として高い給料をもらっているのですがその憂さを晴らすように大量消費や毎年の海外旅行をしているような患者さんが中にはいるのです。
それは果たして望んだ生活なのですかと思いながら治療をしています。当然ですがそれは患者さんには言うことはしません。
価値観は人それぞれですし、良し悪しもないし比較することにも意味がありません。
ただあくまで個人的な確信、考えを言わせてもらうと、仕事の満足度を高めること、仕事の満足度が高いことは精神衛生上とても重要だと思うのです。
仕事で満足感が高ければ精神的に満たされ安定しているので無駄遣いはしないのではないかと思うのですが、その患者さんを見ていると仕事の外に満足を求めるようになっている、ならざるを得ないようなのです。
ストレスが強いほどお酒、喫煙であったり、ネガティブ思考であったり、「ごほうび」という言い方をする女性患者さんがいますが、嫌な仕事をしていなければ、仕事で満足感を得られていればストレス発散の物欲、食欲をことさら「ごほうび」など言い訳しないのではないかと考えます。
「自分へのご褒美」と考える時点で自らエクスキューズと思っているのです。そう言ってしまう裏には我慢、不満足感があるからではないでしょうか。
仕事から満足感を得るということで言うと可能であればやはり好きなことを仕事にする、もしくはストレスが溜まらないことを仕事にするというのが大事だと思います。
給料が少し下がっても少し低くても仕事に満足ならそれでいい、それは結局精神的には穏やかな状態ですからそれがメラトニンやオキシトシンなどの幸せホルモンを通じて体全体の平和つまり健康につながるのです。
好きなことは苦じゃないのですから自ずと一生懸命できるでしょうし、そうなると生産性も高く継続も苦ではないので結果的にそこそこの結果になるのではないでしょうか。
解剖学者の養老孟司は誰もが自分に合った仕事につけるなどあり得ないが、仕事に自分を合わせる、仕事が好きになるように工夫するのだと言う様な事を書いていたように記憶しています。
しかし、もしそれが駄目でもトライアンドエラー、転職を検討するのも悪いことではないと思います。転職活動自体にリスクはありませんから。
コメント