40歳代、飲食店の経営者。元々は肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)でお店のお客さんの紹介で来院し、そのまま年に何回か不具合があると治療に来る患者さんです。
彼がボヤくには食べログのランクがその地区でそこそこ上がっても、つまり知名度がある程度あっても飲食は大して儲かっているわけではないのだと。
ちなみに彼曰くランキングと売り上げは比例しているそうです。
ですから周りはアクセスをものすごく気にしているそうです。それはイコール売り上げだから。
しかし、誰も知らない他の業界の小さな数人の会社の方が損益を見るとしっかりしていて全く勝負にならないのだとの事。
これは水道関係の工事をしているという友人の事を言っていたのですが。
BtoCからBtoBの方へ行きたいですよ、ちょっとしたことですぐ影響を受ける飲食一本だけでやるのは厳しいですと。
そんな彼の同業の知り合い(予約は取らないお店)はアクセスが下がっても売り上げは変わっていないのだそうです。
それは食べログなど気にしない層がリピートしてくれているのだと言うことだそうで。
であれば続けて通ってくれるそこそこ近隣の人たちのために仕事をすればいいということになります。
発信者の素性が解らない以上、ネットの口コミがあてにならないのはどの業種も同じだと思います。
飲食でも食べログを気にする店とまったく気にしない店で違うのは常に新規を獲得、補充しなくてはいけない危機感にさらされているかそうでないか。
つまりリピーターだけでは利益が確保できていないということ。
自分の仕事に転じて考えると、この仕事も飲食と同じBtoC、消費者相手です。
が、その頻度は別にしても大多数がリピーターとして残るというか人数ベースで言うと圧倒的なリピーターに対し新規は数%にも満たないという位です。
先ほどの飲食業でウェブ予約のできるお店のデータでは飲食は初回来店が多く、2回目が10%、5回目が1%、2年後残る人は0.2%だそうです。
ウチのような治療室は新規の集客に力を注いでいないということがありますが、それは多くの鍼灸院と同じように一人でやっているので固定費が飲食業などに比べ圧倒的に低いということが挙げられます。
一人であるゆえに一人でやっていける、つまり持続可能な治療人数、仕事量というのが自ずと決まってきます。
何しろ従業員への責任がありません。その分、売り上げが跳ねることもありませんが損益分岐点も低いのでその点で気楽なのです。自分のやりたい仕事量であり、治療に集中できるのです。
そこは食べログを気にしない個人経営の飲食店も同じなのではないかと思います。
コメント