嫌な仕事をしなくてもいいのがFIRE

仕事

FIREしている人、もしくはFIREを薦めるそのテの本の中で個人的に最も共感できた考え方は厚切りジェイソンの本でした。

もちろん彼はIT企業の取締役ですから相当な収入の多くというよりもほとんどを投資に回し15年で「家族全員が安心して一生暮らしていけるだけの資産」ができたということです。

ファイナンシャルインデペンデント(経済的自立)でリタイアアーリー(早期退職)という意味では前回取り上げた『年収90万円でハッピーライフ』も収入こそピンキリですがセミリタイア状態であり、要は心の持ち様というかどれだけ心が安定した状態かが大切であると感じた次第です。

FIREというと財政状態だけ、お金だけにフォーカスされがちですが実は遊んで暮らしていけるということよりも「生活のために我慢して何かをしなくてもいいという状態」の方がメインだということがわかります。

ですから、明日から働かなくても一生暮らしていけるということが本質ではないような気がします。

この考え方はサラリーマンや公務員など雇われている状態からのFIRE願望によくあるいわば逃避型の理解だと思っています。

厚切りジェイソンも取締役とはいえ役員報酬という給料なのかもしれませんが、自分のやりたいことをやってキャリアアップしています。

そして、望んで目指したわけではありませんが結果的に気が付けばFIREを達成していて、仕事もタレント業も楽しいからやっているという状態なのです。

アメリカ人は終身雇用ではないので自分の将来は自分でという文化があるらしく、就職したときに多くの人が投資を始めるという環境もあったそうですが(これが今まで日本人には無かった)。

やりたくないことを生活のために嫌々やらなくてもいいということがお金のあるなしよりもずっと重要であるということに考えが至ったのはその他のFIRE関連本などを読んでいて感じたことです。

また彼には物欲がないというのもぼくが共感できた大きな理由です。車も服も高いお金を出して対価として得られるものに興味がないと言います。

YouTubeを見るとリベラルアーツ大学の両学長の考え方はとても参考になりますが旅行、食事などやはり『お金の大学』の「使う力」の部分は人それぞれで物欲がない私にしてみればそんなに使いたいのかと思うのです。

確かに使ってこそ価値があるとも言えますが、厚切りジェイソンとの対談でもそのあたりに考え方の違いがありました。

やはり同じFIREでも一人一人お金に対する考え方、貯めた後どうするのか(出口戦略)はかなり違っていました。

僕は業務用スーパーで買った安いコーヒーをペットボトルに入れて飲んでいるジェイソンに親近感がわくのです。

お金は使わない、しかし「お金がある」ということ。

これがこれからも好きなことだけをして生きていく、というよりも生活のために我慢して嫌な事をしなくていいという精神的安定、支柱、余裕になっているということなのだと思います。

参考:『ジェイソン流お金の増やし方』 厚切りジェイソン著 ぴあ

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