清掃会社で働いてユーチューバーでもあるマシンガンズという漫才コンビの滝沢秀一という芸人がいます。
ゴミ関連の本も計10冊くらい出版されています。その動画の中で「ゴミにその人間が表れる」というのがとても興味深い話でした。
長い間ゴミ清掃員をやっていると気付くことが多いそうで高級住宅街、地域とそうではない住宅街のゴミには違いがあるとのこと。
前者の方がゴミの量そのものが少ないそうです。それは突き詰めると無駄な買い物が少ないということ。
それを裏付けるように後者のゴミは百円ショップのような品々やファストファッションの衣類が目に付くということです。
その品物を長く大事に使えるものかもしくは本人が長く大事に使おうと思って買っているか否かの違いだと思います。
年齢層、家族構成などそもそもの条件が違うところも大きいですから一概には言えませんが。
また同様にゴミが少ない地域ほどゴミが正しくきれいにまとめられ捨てられている傾向があるということです。
ごみの捨て方、ごみの量、ごみの中身がその人自身を表現しているというのはそういうことです。
こういう住宅街は各戸個別にゴミを出すところが多いため、自ずとコンパクトにも、きれいな出し方にもなるのかもしれません。
意識していないにしてもゴミを回収する人のことを考えゴミを出しているか、ということだと思います。
これは日常の生活から仕事まで全てに通ずる考え方だと思います。
次の(工程の)人のこと相手のことを考えられるかということです。それは翻って自分にも帰ってくることだから。
そんなの当り前だろうと思われるかもしれませんがこれがなかなかです。
僕が住んでいる40戸足らずの集合住宅でも資源ごみ置き場がアルミ用(直接業者に買い取ってもらうため)のネット、スチール缶用のかご、ビン用のかご、ペットボトル用のネット、プラゴミ用ネットに分けて出すようになっています。
しかし、それらを一緒くたに袋に入れてそのスペースに出していくだけの住人が何人かいます。
段ボールを出すスペースにも箱を畳まず中のパッキンなどのゴミを入れたまま放り込んであるのを見るとやれやれという気持ちになります。
管理人がいるからいいだろう、管理費を払っているのだからあとはそっちの仕事でしょという考え方なのかもしれません。
でもどうせ手間をかけて出すのですから次の人がやり易いようにできないものかなと思うのです。
大多数の人はそんな考えなど全くなく、打算も計算も何も考えずにそんなこと当たり前の所作だと思うのですがそうではない人がいることに少なからず驚くのです。
それが普通じゃない、できない人も意外なことにまた結構いるわけです。
動画の話に戻りますが、分別しないゴミが多く出されているところはやはりゴミ集積所も管理されておらず汚いそうです。
アパートを探す方は外のゴミ出しロッカー(ストッカーと呼ぶそうです)を見てみるのも管理会社の質や住民のモラル、マナーが推測できるということです。
そういう地域、アパートは年始の収集でストロングチューハイの缶がものすごく増えるので日が暮れても収集が終わらず怖いのだと言っていたのが印象的でした。
僕も何年か前までは好んで飲んでいましたから偉そうなことは言えないのですが、飲むならくれぐれも適量で。
参照: 『 ゴミ清掃員の日常 』 滝沢秀一 講談社
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