患者着(着替え)がない理由

仕事

元患者さんの紹介で来院した坐骨神経痛の介護ヘルパーさん。そんなに辛いんならあそこに行きなさいと利用者さんに言われて来たとのこと。

要介護2の営業マン、有り難いです。

気の利いた予診票などないので入念な問診をします。

そのうえでじゃあ治療をしましょうと、ベッドにうつ伏せになってくださいというと「患者着はないんですか?」と尋ねられました。

「はい、ウチは着替えないでそのままやるんですよ」と答え治療を始めました。

男性は面倒だからと自分からパンイチになる常連患者もたまにいますが、基本的に上半身は肌着です。

下はベルトを緩めてもらえばOKです。

女性は上は下着とその上にシャツを着ていても大丈夫です。

肩関節周りの訴えがある患者さんはブラトップのようなものだと有難いですが基本はシャツなどを洗濯ばさみでクリップして治療しています。

このようなやり方になったのは元はと言えば修業先が患者着など使っていなかったからです。

そもそもその頃は患者着などほとんどない(と思っていた)時代でしたし、その必要性すら感じていませんでした。

今でも全く感じていませんが、常連さんの中には自分でステテコ的なものを持参して着替えたり、施術前にトイレでストッキングを脱いだりする方もいます。

修行中、肩関節痛や膝関節痛などの仰向けによる施術が必須であるか、患者さんの都合でうつ伏せになれない人以外ほとんどうつ伏せになってもらい治療していました。

胸やお腹にも背中同様ツボは沢山あるのになぜうつ伏せの治療ばかりなのか聞いたことがあります。

「仰向けは女性の患者さんが嫌がるしそれに対してこちらも気を使うからそれならうつ伏せだけで結果を出そうと考えた」

「実際、うつ伏せの治療だけで結果を出せるから大丈夫なんだよ」と自律神経失調症の女性患者さんを多く治療していた先生は言いました。

当時はメンタルクリニックなど無く、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)など切れ味のいい抗うつ薬も無かったために精神的に辛い思いをして来院する患者さんが多かったのです。

30年くらい前の話です。

師匠のやり方と違うのは当時はベッド2台の治療院だったのでカーテンがあり女性も上半身裸でうつ伏せでスタンバイしてもらっていました。

しかしウチの場合、ベッド一台でカーテンも無い1人の治療院ということでトラブルを防ぐためにもこういうやり方しかなかったということです。

病院の診察室の、医師の机とベッド一台の狭いスペースを想像していただけるといいと思います。

ということで基本的にうつ伏せの鍼灸治療で完結してしまう治療スタイルなので患者着も特別の脱衣も必要ないのです。

そもそも個人的には着替えをお願いしている鍼灸治療院は少数派だと勝手に思っているのですが。

リラクゼーション目的や癒しを基本とするなど治療方針や個々人の治療様式でも随分違ってくるのですが、「治療結果が全て」ということには変わりありません。

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