孫の成人式の晴れ着の予約をしてその代金数十万円出してあげたという話を患者さんから聞きました。
何年か前に貸衣装店の詐欺のような問題がありましたがその時もそれってそんなに価値があるの?と個人的には思いましたが。
「でも出すって言っちゃったからねえ」と患者さんはしようがないという感じです。
たった一日のレンタル晴れ着に数十万の価値があるのか、本人がその金額を全額支払うとしたら果たしてどれだけの人が晴れ着を着るでしょうか。
その金額をこれから待ち受ける将来の自分の為にもっと有効に投資すべきでは、と考えてしまうのですが。
そう言うと「男の人には解らないわね」とも言われたのですが、女性でもそのような考え方の人はいて時期をずらして夏場に数万円で写真を撮ったという人も以前聞いた記憶があります。
現代社会の高齢者の存在理由の一つとして若年層を金銭的にバックアップするという役割もまた大きいのではないかと思います。
それは見方を変えると高齢者にはお金はあるがとりあえずの使い道がないとも言えると思います。
それが残念ながら一部は特殊詐欺の餌食になりそちらに流れているのだと思います。
被害にあわないものの行先のない高齢者の資産はしようがないので増やそうとして金融商品に引っかかったり、さもなければ「85歳まで入れる終身保険」や健康食品に使われていくのです。
ちょうど86歳の誕生日を迎えた人が「いよいよ私も保険に入れない歳になったわ」と言っていました。
それを聞いてしみじみ長寿社会なんだなあと思いました。
85歳まで入れる保険って・・・今まで貯めてこなかったのでしょうか?何にいくら足りないのでしょうか?
もうそれは保険じゃないですよね。万が一のためにかけるのが保険です。
高齢者が使うのなら保険じゃなくておいしいお寿司でしょう。そこはサプリメントじゃなくてお取り寄せの和菓子でしょう。
DIE WITH ZERO(ゼロで死ね) 、命短し恋せよ乙女です。
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