感謝と利他が基本にあれば

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12月8日はお釈迦様が悟りを開いた日といわれ、摂心(集中して座禅をすること)が行われると座禅会で僧侶に聞いたことがあります。

そのお釈迦様は生きていく人間にとって一番大事なことは利他の心であると説きました。この心は他者を少しでも助けてあげよう、よくしてあげようと思う心です。

そうした心をもって生きていくことこそが人生で大切なのではないかということです。この利他の心の対極にあるのが利己の心です。

自分だけよければいいという心です。このような利己の心にとらわれずに利他の心で生きてゆく、しかしこれは口で言うほど簡単ではありません。

利他の心で相手に思いやりの心で接しようという考えで生きていこうと思えるには、まずそもそも本人に現在自分が生きていることに感謝するという心が無ければいけません。

感謝する心があると自然と自分自身がどんな環境にあっても幸せだと思える心になっていくのではないかと思います。

上を見ても下を見てもキリがない、他者と比較してしまうこと自体こころが貧しいのだ、そう考えることが自ずとできるようになると自分は幸せではないかと感謝の念が湧いてくるのだと思います。

どんな境遇であっても心の在り方によって幸せとはそれぞれに感じられるもので、今現在こうして生きているだけでも幸せだという感謝の念が起こってくるのと同じです。

そのように自分が幸せなのだったら当然他の人にも親切にしてあげたいという思いやりの心が生まれてくるのだと思います。その逆もまた然り。

繰り返しになりますが、利他の心を持つということはまず自分がいま生きていることを幸せに感じる、もしくはそのように考えることができること。そしてそこから感謝の心が生まれて相手に向かって手を差し伸べられるのだと思います。

その為にはやはりまず自分自身の基礎として日々の生活において心持ちが安定し充実していることが大切なのではないかということなのです。

参考:『利他 人のために生きる』 稲盛和夫 小学館

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